あのプレイエルがピアノ生産から撤退
ショパンが愛奏していたことで知られるフランスのピアノメーカー、プレイエルがピアノ生産から撤退するというニュースが11月中旬にありました。http://jp.wsj.com/article/SB10001424052702304698204579196740757179048.html
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海外メーカー
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プレイエルは200年以上前、ハイドンの友人で音楽家のイグナツ・プレイエルによってつくられた由緒あるピアノメーカー。
その存在はなんと言っても、ショパンが生前最も愛用したピアノのメーカー、ということで、今のクラシック音楽ファンに知られていると思います。
ショパンは、1832年にパリで行われたコンサート以来、終生プレイエルを使い続けたといわれており、プレイエルのピアノなくして、ショパンの名曲の数々は生まれなかった、というのも言いすぎではないようです(ショパンはプレイエル、ブロードウッド、エラールの三台を所有)。
ジョルジュ・サンドとマヨルカ島へ移り住んだ際、「どうしてもプレイエルでないと嫌だ」と言い、プレイエルのピアノをわざわざマヨルカまで届けさせたという逸話も残っています。
"ショパンはプレイエルの音を「銀の鈴を鳴らしたような やわらかな音色だ」「私は気分が優れないときはエラールを弾き、気分のいいときはプレイエルを弾く」と表現し、生涯にわたり愛用していた"
出典ショパンの時代のプレイエル ピアノとスティマーザール所蔵ピアノ
http://www.stimmersaal.com/03restored.html
とあり、各種録音で聴く限り、現代の一般的なピアノ スタインウェイとかヤマハとか とは異なるベクトルの、大きな音よりも繊細微妙な音色のパレットの多彩さと、ニュアンス感の表出に長けたピアノであるように思われます。
そのような特性が、ショパンの、タッチ、ペダル、ルバートといった要素をそれまでのピアノ音楽にないほど駆使しなければ表現できない曲の成立に関わっていることは間違いないことと思います。
そんなプレイエルピアノでしたが、一般的なピアノメーカーとして売れているメーカーでなさそうなことも確かで、現代のコンサート用のピアノメーカーとしてもポジションがあるとは言いがたかっただけに、今回の撤退は残念ではありますが、世の流れと言ってしまえばそれまでなのでしょうか。
最近の同社は非常に販売台数が限られ極端な高級志向にせざるを得ず、年数十台が1千万円超の価格で売られていた程度という状況だったそうです。
1990年代以降、日本と中国のメーカーが高品質・低価格の製品で一般向けの市場に参入したことが打撃だったとも。
今やショパンに限らず、ピアノ曲の演奏はスタインウェイ、ヤマハでばかり行われ、ショパン作曲当時とはかけ離れた音で演奏されているという事実を思うと、なぜそうなってしまったのか、それでいいのか、ということも再考されられる気がします(大きなホールの隅まで届く大きな音のピアノのほうがコンサートの商売的に有利だから…)。
また、一般向けのピアノ販売という点では、ヤマハなどの日本メーカーによる1980年をピークにした「ピアノ(購入)ブーム」。あれも結局何だったのか…。国内では誰にも弾かれず(弾く事ができず)ほこりを被って物置台になったピアノが大量に発生、そして、その時の影響が結局プレイエルなどにも響いていたのですから。
プレイエルピアノによるショパン演奏の一例
その存在はなんと言っても、ショパンが生前最も愛用したピアノのメーカー、ということで、今のクラシック音楽ファンに知られていると思います。
ショパンは、1832年にパリで行われたコンサート以来、終生プレイエルを使い続けたといわれており、プレイエルのピアノなくして、ショパンの名曲の数々は生まれなかった、というのも言いすぎではないようです(ショパンはプレイエル、ブロードウッド、エラールの三台を所有)。
ジョルジュ・サンドとマヨルカ島へ移り住んだ際、「どうしてもプレイエルでないと嫌だ」と言い、プレイエルのピアノをわざわざマヨルカまで届けさせたという逸話も残っています。
"ショパンはプレイエルの音を「銀の鈴を鳴らしたような やわらかな音色だ」「私は気分が優れないときはエラールを弾き、気分のいいときはプレイエルを弾く」と表現し、生涯にわたり愛用していた"
出典ショパンの時代のプレイエル ピアノとスティマーザール所蔵ピアノ
http://www.stimmersaal.com/03restored.html
とあり、各種録音で聴く限り、現代の一般的なピアノ スタインウェイとかヤマハとか とは異なるベクトルの、大きな音よりも繊細微妙な音色のパレットの多彩さと、ニュアンス感の表出に長けたピアノであるように思われます。
そのような特性が、ショパンの、タッチ、ペダル、ルバートといった要素をそれまでのピアノ音楽にないほど駆使しなければ表現できない曲の成立に関わっていることは間違いないことと思います。
そんなプレイエルピアノでしたが、一般的なピアノメーカーとして売れているメーカーでなさそうなことも確かで、現代のコンサート用のピアノメーカーとしてもポジションがあるとは言いがたかっただけに、今回の撤退は残念ではありますが、世の流れと言ってしまえばそれまでなのでしょうか。
最近の同社は非常に販売台数が限られ極端な高級志向にせざるを得ず、年数十台が1千万円超の価格で売られていた程度という状況だったそうです。
1990年代以降、日本と中国のメーカーが高品質・低価格の製品で一般向けの市場に参入したことが打撃だったとも。
今やショパンに限らず、ピアノ曲の演奏はスタインウェイ、ヤマハでばかり行われ、ショパン作曲当時とはかけ離れた音で演奏されているという事実を思うと、なぜそうなってしまったのか、それでいいのか、ということも再考されられる気がします(大きなホールの隅まで届く大きな音のピアノのほうがコンサートの商売的に有利だから…)。
また、一般向けのピアノ販売という点では、ヤマハなどの日本メーカーによる1980年をピークにした「ピアノ(購入)ブーム」。あれも結局何だったのか…。国内では誰にも弾かれず(弾く事ができず)ほこりを被って物置台になったピアノが大量に発生、そして、その時の影響が結局プレイエルなどにも響いていたのですから。
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