クルト・ザンデルリンクさんがお亡くなりになっていました。

引退していたとはいえ、クラシック音楽界の最長老にして重鎮の指揮者・クルト・ザンデルリンクさんが9月18日にお亡くなりになっていました。98歳でした。
長らく東側で活動していたこともあり、その実力に比して地味な名声の人、というイメージでしたが、個人的にはドイツ・シャルプラッテンを中心としたベルリン交響楽団の演奏を以前から聴いていました。

晩年になると東側の崩壊もあり、西側でより注目されるようになりましたが、やはり全盛期時代の70年代ころの録音に真価が発揮されていると思います。

面白いのは、彼の東側での録音に日本の会社が強くからんでいること。シャルプラッテンは全て徳間ジャパンとの共同企画ですし、デンオンも共同制作を一部行っています。

そのせいなのか、東側の録音にしては、それどころかそれに関係なく録音が良いことも特徴でした。

ベルリン交響楽団は東ドイツが彼のために用意した楽団で、それこそ西側のベルリン・フィルに対抗しようという政治的意図があったのでしょうが、コマーシャリズム的にはたとえばレニングラード・フィルのようにはうまくいきませんでした。

というのも、この楽団の演奏がベルリン・フィルやレニングラード・フィルのように重厚で圧力さえ感じさせる路線ではなかったからでしょう。

しかし、この楽団をよく聴くと、驚くほど純度が高く、またある種の怜悧なほどの美しさを持っていることがわかります。

近年はこうした点に改めて注目され、過去のブラームスやチャイコフスキーの評価が高まったように思います。

つまり、ベルリンともウィーンともライプツィヒやドレスデンとも違う感触なのですが、超一流クラスの楽団・演奏なのです。

ただ、あまりに誠実でハッタリのない演奏がぱっと聴き人気につながらないのか、残念でした。

内田光子が1997年ごろ、ベートーヴェンのピアノ協奏曲全集を録音するとき、フィリップスからは「指揮者は誰を指名してもいい」と言われたそうですが、彼女はアバドでもラトルでもなくザンデルリンクを指名した、という逸話もありました。

私がお薦めする彼の録音はベルリン交響楽団とのマーラー・交響曲第10番です。

ご冥福をお祈りします。

・ドイツの名指揮者クルト・ザンデルリンクさんが18日、ベルリンで死去した。98歳だった。1912年生まれ。ベルリンで音楽家としてのスタートを切ったが、ナチスを避けて35年にソ連へ移住。レニングラード・フィルの指揮者などを務める。巨匠ムラビンスキーや作曲家のショスタコービチら、旧ソ連の芸術家たちと深い人脈を築いた。60年に当時の東ドイツに戻り、ベルリン交響楽団とドレスデン国立歌劇場管弦楽団の首席指揮者を歴任。ベートーベンやブラームスで多くの名演を残した。79年から読売日本交響楽団名誉指揮者。02年に指揮活動から引退した。 
朝日新聞 http://www.asahi.com/showbiz/music/TKY201109180397.html

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